モロッコの道路交通事情~少しでも事故リスクを下げるために認識しておきたいこと

モロッコの道路交通事情





モロッコの道路交通事情は非常に悪く、交通事故による死亡者数は日本の20倍以上だといわれています。(保有台数に占める死亡者数の割合)

郊外の一般道では車が猛スピードで疾走し、見通しのきかないカーブでも無理に追い越しをかけてきます。

2010年に改正されたモロッコ道路交通法により、各種違反に対する罰則の強化等がなされましたが、未だに無謀な運転,マナー違反,交通ルールの無視が目立ちます。

ここではモロッコの道路交通事情について、在モロッコ日本国大使館発刊の「安全の手引き」の一部を引用しながら、ご紹介いたします。

街歩きをされる方、モロッコでレンタカーを借りてご自身で運転される方
どちらにも大切なことですので、モロッコに来る前にしっかり予習をしておきましょう。

車両とドライバーの安全管理

ラノーリアトラベルのツアーで使用する車両とドライバーの管理,安全性について

車両優先

モロッコにおいては,免許取得の際に歩行者が優先であるという講義を受けていま
すが,実態は車両が歩行者より優先の社会となっています。このため,多くの車両,
オートバイ等のドライバーは,歩行者が道路を横断中であっても歩行者の方が車両を
避けるものとして,スピードを落とすことなく進入してきますので,歩行者用横断歩
道の信号が青であっても,必ず左右を見て安全を確認してから道路を横断してくださ
い。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

たとえ横断歩道であっても、歩行者がいれば「停まる」という概念は(警察も含め)モロッコ人にはありません。歩行者のすぐ目の前を横切ります。

横断歩道を歩けば車は止まってくれるという考えはモロッコでは捨てて、横断中でも前後左右をご自身で必ず確認してください。

hiroko

私の経験上、日本の子どもたちが横断歩道を渡るときにするように、大きく手を挙げると意外に止まってくれたりします。

どうしても渡れないときには是非試してみてください。✋

車両は右側通行・右側優先

モロッコでは車は右側走行です。車を運転する際はもちろんですが,徒歩で車道を
横断する際にも左右の状況をよく確認してください。日本の道路と同じ感覚で確認し
ていると,思わぬ所(つまり左側ではなく右側の車線)を車が走っていてびっくりす
るということがしばしば起こります。また,前述のとおり,車のドライバーには歩行
者優先の意識はありませんので,徒歩移動の際は特に交通事故防止に留意してくださ
い。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

特に標識などで示されていない限り,自分から見て右側にいる車が優先です。ただ
し,これが厳格に守られているわけではないので注意が必要です。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

モロッコでレンタカーを借りて運転する予定の方は注意が必要です。

私自身もモロッコで日常的に運転するのですが、左ハンドルは慣れても右側走行に慣れるのは結構時間がかかりました。
今でもときどき「アレ?」と思う時があります。

制限速度

制限速度は標識で表示されています。一般道路での制限速度はだいたい時速 40km
~60km,高速道路では時速 120km ですが,これらが守られていることはほとんどなく,
速度超過している車は日常的に見られます。著しい速度超過や無理な追い越しによる
長距離バスやトラックの横転事故,正面衝突事故などがしばしば重大な被害をもたら
しています。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

見通しの悪いカーブでカーブミラーもなく、前方が全く確認できない状況でも追い越しをしてきます。

特に道に慣れたバスやグランタクシーに目立ちます。

交差点

環状交差点(ロンポワン)が多く見られます。優先権は原則としてロンポワンで回
っている車です。
ロンポワンの中に信号が設置されている場合は,信号が優先となります。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

モロッコの交差点の多くは環状交差点(ラウンドアバウト*)となっています。
日本でも最近は導入されているようですが、まだまだ通常ではないですよね。

優先権がわかりにくく慣れないとなかなか中に入れません。グズグズすると後続車にクラクションを鳴らされますが、ここは耳をふさいで焦らずご自身のタイミングをしっかり見つけてください。

横断歩道

横断歩道は信号機が設置された比較的大きな交差点にしかなく,モロッコ人の歩行
者は横断歩道の有無や交通量に関係なく車道を横断します。また,横断歩道上であっ
てもドライバーが歩行者に道を譲ることはほとんどありませんので,横断歩道を渡る
ときにも常に周囲の状況に気を配ってください。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

歩道橋もなければ横断歩道も少ないモロッコ。
たとえ横断歩道が近くにあっても、そこを渡らず堂々と大きな通りを歩いて渡るモロッコ人です。

運転手のマナーも悪ければ、歩行者のマナーも良くありません。

信号機

当地では,信号機が故障していることがしばしばあり,全て点灯または消灯してい
る場合や,青や赤のまま点灯し続けている場合もあります。また,日光の当たり方次
第では点灯しているように見えることがありますので,たとえ青信号であっても必ず
自分の眼で左右の状況を確認してください。特に夜間や,交通量の少ない交差点では
信号を無視する車が多いので,注意が必要です。
歩行者,自転車,ミニバイクは時間帯や交通量にかかわらず信号を無視する場面が
しばしば見受けられます。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

そもそもモロッコの信号機がとても分かりづらいところに設置されていることが良くあります。

道路の脇に縦型に立ててあったり、低い位置に設置されていたり、、、
はじめて通る道だと信号機自体を見逃すこともあるので、十分お気を付けください。

路面の状態

主要道路は地方部まで舗装されていますが,日本の道路に比べて表面がツルツルし
ています。このため,路面が濡れると非常に滑りやすくなり,また逆光時には日光が
反射してドライバーの視覚を奪います。雨上がりの濡れた路面を走行する際や,日の
出・日没時に走行する際には細心の注意が必要です。
市街地には速度抑制のためのバンプ(路面をカマボコ型に盛り上げたもの)が設置
されているほか,アスファルトの劣化による凹凸も多数あります。稀に車両にダメー
ジを与えるほどに陥没している場合があるので,注意が必要です。
郊外の幹線道路は基本的に片側一車線ですが,道幅はあまり広くなく,そのうえ路
肩に大きな段差があります。特に大型車とすれ違う場合には緊急回避のためのスペー
スはほとんどありませんのでご注意ください。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館

降水量がとても少ないモロッコ。
道路も建物も町のつくりも雨が降った時のために、、、といったことは全く考えられていません。

側溝が作られていないので、少しの雨でも町はあっという間に大洪水。
道も滑りやすく、雨の日の走行にはくれぐれもご注意ください。

モロッコ人の運転

日本ではどのドライバーも一定のマナーを共有しながら運転しており,交通の流れ
を予測することはそれほど難しいことではありません。また,これによって安全性と
円滑性を確保していると考えられます。しかし,モロッコにおいては日本と文化が異
なるだけでなく,モロッコのドライバーの技術的・意識的な個人差が非常に大きいた
め,交通の流れを予測することは困難です。モロッコで安全に運転するためには,予
測することよりも,常に周囲の状況の変化を目で見て確認し,即座に対処することが
重要となります。

安全の手引き 在モロッコ日本国大使館
一般的なモロッコ人の運転
  • 隙あらばわれ先に。譲り合うという気持ちはありません。
  • 交通量の少ない交差点,夜間は信号無視が目立ちます。
  • 頻繁に鳴らすクラクションですが、基本的に攻撃的な意味はありません。稀に口論に発展することもあります。
  • 複数車線があっても基本無視して車線をまたいで走行します。
  • ウィンカーは使わない、つけっぱなし、逆に出す。ウィンカーを当てにしないでください。

車両とドライバーの安全管理

ラノーリアトラベルのツアーで使用する車両とドライバーの管理,安全性について

まとめ

日本での常識,マナーが全く通用しないモロッコです。

旅先で事故に巻き込まれるほど不運なことはないですよね。
少しでもリスクを下げるために、現地情報はしっかり収集しましょう。

レンタカーやバス、タクシーは日常的にどの程度の車両チェック・管理をしているのかは実際にはわかりません。

私個人的には、レンタカー・バス・グランタクシーは全く安心して乗れるものではありませんので、お客様には一切おすすめしておりません。
さらに乗車券の代行手配はもちろん、このサイトでレンタカー・バス・グランタクシー情報も載せてませんし、今後も記事にするつもりは今のところありません。

そのくらい私は信用していません。

ちなみに私は10年以上モロッコに住んでいますが、バスとグランタクシーは一度も乗ったことがありません。

旅にはそれぞれ好みのスタイルやご予算もあるので一概には言えませんが、何かあってからでは遅いですよね。

旅行会社を利用して専用車を使えば絶対に安全か?と問われれば「100%安全だ」とは答えられません。ただバスやタクシーに比べれば確実にリスクは減りますし、安心感も大きく違います。

後悔しないためにも、できるだけリスクの少ない移動をご検討ください。

在モロッコ日本国大使館
Ambassade du Japon au Maroc